第49回旅行は、世界遺産の仏跡サーンチー
 仏教ゆかりの地サーンチー(Sanchi)。
 ボーパールの北東約50km、ボコボコ道を車で小1時間ほど行ったところにある。

インド仏教隆盛の地
 ここサーンチーは、大規模な仏教施設の遺跡として有名で、ユネスコ世界文化遺産に指定されている。
 マウリヤ王朝第3代アショーカ王が、カリンガ国との大戦争での凄惨な殺戮を後悔し、仏教に改宗したというくだりはダウリ旅行記で記したが、彼はその後、領国の至る所にストゥーパを建立した。

 ここサーンチーも、そういった土地の1つであり、アショーカ王が巨大なストゥーパを建てた紀元前3世紀以降、仏教施設がその周辺に付随されていった。

いきなりクライマックス
e0074199_5473711.jpg 寺院群の入口は全体の北側に位置している。
 ここから少し歩いていくと、いきなり右前方に第1ストゥーパの頭頂部あたりが目に入ってくる。

大ストゥーパ/第1ストゥーパ(The Great Stupa)
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 この巨大なストゥーパは、アショーカ王が紀元前3世紀頃に建てたものといわれている。
 高さは16m、直径は37mだが、元からこの大きさではなかった。アショーカ王が建てた当時は、もう少し小振りでレンガ造りだったが、後になって石で覆われて大きくなった。

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 地味なストゥーパの周囲には東西南北に立派なトラナ(塔門)が建てられた(紀元前1世紀頃)。
 上座部(小乗)仏教期に建てられたので、仏陀その人を彫刻することは禁じられており、仏陀の象徴を表した。例えば、仏陀の誕生は蓮の花・象で表現、菩提樹は悟りを意味し(彼はブッダガヤーの菩提樹の下で悟りを開いた)、法輪は説法を示している。
 左上は、北門。
 4つの門で一番保存状態が良く、旅行の本などに掲載されているのも大抵このトラナだ。
 欠けているが、てっぺんには大きな法輪。
 象と菩提樹がメインに彫られている。

 右上は、東門。
 象・獅子・孔雀・猿などの動物の間には、菩提の樹木がビッシリと彫られている。
 天女の彫刻も特徴的だ。


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 左上は、南門。
 アショーカ王の特徴が強く出ている。
 土台部分には、ライオンが4頭背中合せになったポーズ。
 このモチーフは、アショーカ王の善政・平和・親善の象徴となり、1950年1月26日のインド共和国誕生の折には、これが国章となった。

 右上が西門。
 この門だけ、何やらコミカルな雰囲気だ。
 土台部分に、太った小人が彫られており、門を支えている。
 柱には、象とストゥーパが沢山彫られている。


第2ストゥーパ
e0074199_23242627.jpg 入口から第1ストゥーパを見て、そこを右折して、ずーっと道を進み階段を下ると、質素な造りのストゥーパが見えてくる。
 随分離れたところにあるが、これが第2ストゥーパだ。
e0074199_23252577.jpg レンガ造りで、ボテッとした曲線。
 ストゥーパには何も彫られていないが、周囲の欄楯(石製の柵)には、細かい彫刻が施されている。
 モチーフは象や麒麟など。


第3ストゥーパ
e0074199_23515799.jpg 第3ストゥーパは、第1ストゥーパの脇に建っている。
 ストゥーパは小振りだが、立派なトラナが1つ建っている。
 第1ストゥーパの西門に似た造りで、同時期の建立だと推定されている。


第17寺院
e0074199_004910.jpg 入口から向かって、第1ストゥーパの奥方にある寺院。
 仏教寺院なのだが、ゴツゴツした柱の造りなどは、ヨーロッパの古代建築に通じるものがある。


第18寺院
e0074199_0185277.jpg 第17寺院の隣にある寺院。
 寺院といっても、土台と柱数本が残っているのみ。


第36僧院
e0074199_0342566.jpg 第36、37、38、40、46、47、51と番号を付された僧院は、7世紀頃の建立で、皆同じような保存状態。
 元々は、木造であったため、壁の一部の煉瓦製の部分しか残っていない。
 かつて、僧の宿坊があったようだ。


第37僧院
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第38僧院
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第40僧院
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第45寺院・僧院
e0074199_121386.jpg 石畳の奥に、背の高い寺院がある。
e0074199_131882.jpg 仏陀坐像が安置されている。


第46僧院
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第47僧院
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第51僧院
e0074199_0585687.jpg 僧院跡の中で、最も大規模で約30m四方の土台に、レンガ造りの壁が残存している。
 建立時期は他の僧院と同様7世紀頃だと言われる。
e0074199_0594870.jpg この僧院の近くには、変わった形の石の塊が放置されている。
 これは、当時ここに数多く訪れた僧たちに与える飯を炊くためのもの。



オススメ度(100%個人主観)

    ★★★★☆ ・・・ 質素なストゥーパにド派手なトラナが何故かマッチ

所要観光時間

    2時間
by bharat | 2006-03-13 10:30 | インドぶらり旅