2005年 11月 24日 ( 1 )
デリー4(続き) IITF
 結局、半日で回り切れなかったIITFに未練が残り、後日残りを観て回った。


インド版ドンキ

 またもやスゴい人だったが、チケット売場・空いている入口など勝手が分かっていたので、混乱も無く入場出来た。

 今回観るのは、州別パビリオンの残りとその他の館。


e0074199_2125750.jpg 会場ほぼ中央に位置する1番ホールに行くと、全く統一性の無い有象無象の出店がゴッタ返していた。順路など決まっている筈も無く、皆思い思いの方向に前の人を押しながら進む。

e0074199_219186.gif ・・・日本で、ドンキホーテの開店セールに行ったときのことを思い出した・・・。

e0074199_21181968.jpg ここで何となく買ってしまったものを振り返っても、店舗の統一性の無さが良く分かる。幾何学模様のラグに、電気ハエ退治ラケットに、インド地図定規・・・。




 インド国内全般に言えることだと思うが、ここでは知的所有権に関する意識は殆ど醸成されていない。少なくとも、一般消費材や嗜好品については、皆無と言える。このあたりについては、もう少し市場調査をしてから細かく纏めたいと思うが、この会場でもこんな商品を発見した。
e0074199_2125133.jpg ゲーマー・アニメオタク・お子さんをお持ちのお母さんなら良く判ると思うが、任天堂の『ポケモン』とバンダイの『デジモン』の抱合わせゲームソフトや、これまた任天堂の看板キャラクターであるマリオと英国の絵本発のキャラクターであるノディ(1949年、英国の児童文学者エニット・ブライトンによって作られたキャラクターで、現在日本を含む世界100ヶ国余りで絵本・DVDなどを通じて親しまれている。日本でも近年注目を集め始めており、ネポスこどもCLUBなどのTV放映で人気を博し、フジ系列主催のイベント「お台場冒険王」にも登場、今年末には新江ノ島水族館でのX'masイベントも行われる)が夢のコラボを実現(?)。



官民ゴッタ煮の展示場
e0074199_138136.jpg 場所を変えて、会場を奥に進み、6番ホールなどを見学。
 このあたりは、更に訳が分からなくなっていて、官民ゴチャ混ぜの様相を呈していた。
 インド鉄道省の出展ブースには、列車のミニチュアを交えてインドの鉄道の歴史を展示。インド人(特に男性)はメカ好きが多いようで、ブース内はかなりの盛況だった。が、鉄道省の出展目的は何なんだろうか・・・?



e0074199_1495880.jpge0074199_1494667.jpg と思うと、今度は民間企業の一般消費財出展ブースが始まる。食品の隣に、化粧品や美容機器が展示されていたりして、視覚と嗅覚を同時に攻撃してくる。区画割を全く考慮していないのか、それともスペースが根本的に不足しているのか・・・とにかく何とも形容し難い雰囲気。

e0074199_158770.jpg 隣の館には、またもや「官」の食糧農業省の展示。
 入口付近には、もはや定番となりつつある、シュールなジオラマが。建物、人物、乗り物と尺寸がマチマチなのも去ることながら、車にチョロQみたいな市販のオモチャを使用していた・・・このアートセンスって一体・・・。


e0074199_2224632.jpge0074199_228628.jpg 他には、特に気を引くモノは無いかなと思っていたら・・・あ゛。
 何このトラクター。
 マスタングって、あのフォードのスポーツ車ブランド名ですけど。
 顔の向きが違うけど、マークがソックリ(右がフォードマスタングのエンブレム)。
 アメリカ人憧れの車も、ここインドぢゃ随分イメージ違うな・・。


e0074199_6523952.jpge0074199_6522340.jpg 所変わって、インド国防省の館。戦車の前で楽隊が一糸乱れぬ演奏を行うなど、なかなかのもの。人出も周辺を見渡す限りでは一番多く、館内を見るのを諦めた程。仕方無く、脇の巨大な戦艦模型を見て退散・・・。



州別パビリオンの続きをチェック

 前回来場時に全て観て回ったと思ってたが、まだ観てない州別パビリオンが。


ウッタラーンチャル(Uttaranchal)州
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e0074199_1231785.jpg 奥の、インド鉄道省の入っている巨大ホールの2階部分にあった。内容は、他の州別パビリオンと同様なのに、建物が大袈裟なので、返って展示が貧相に映る・・・。内容はこれといって無いのだが、受付嬢はとても美形だった。
 このウッタラーンチャル州は、とても歴史の新しい州で、なんとまだ出来て5年足らず。元々は、ウッタル・プラデーシュ(UP)州の一部だった。ヒンドゥー教において神聖視されている地域が目白押しで、中でもチャールダーム(4大聖地)であるガンゴートゥリ(ガンジス川の源)、ヤムノートゥリ(ヤムナー川の源)、ケダールナート、バドリーナートを参ることは、今でもヒンドゥー教徒にとっての悲願と言われている。毎年、乾季~雨季(6月前後)にかけて、オレンジ色のインド袈裟を着た人たちが、ガンゴートゥリで汲んだ聖水を徒歩でデリーまで持ち帰るという荒行が実践されており、この時期デリー市内やインド北部で彼らの姿を目にしたのを思い出す。このような地域特性もあり、この地域には高カースト者が多く居住しており、1990年代以降の指定カーストを擁護する各種法律・条例が規定されると(関連情報こちら)、次第にUP州中央部との温度差が出てきた。この動きを後押しして支援を勝ち取ろうとしたインド人民党(BJP:前首相バジパイの所属政党で、ヒンドゥー至上主義をモットーとする)が、率先して新州設立を推進、ついには2000年11月9日ウッタラーンチャル州が生まれた。同州の州都はデラ・ドゥーン、周囲にはハリドワールやリシケシュなどのヒンドゥー巡礼地がある。また、年間平均気温20℃の地理的特徴もあり、ムスーリやナイニタールなどの避暑地もあり、見所は多い。州の主要収入源は観光、水力発電事業など。



チャッティースガル(Chhattisgarh)州
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e0074199_2225116.jpg 前述の雑居ホールに突如出現するチャッティースガル州のコーナー。ウッタラーンチャル州と並んで、とても新しく2000年11月1日にマッディヤ・プラデーシュ州から分離した。州都はライプール(Raipur)。・・・申し訳無いが、この展示を見るまでは、州の名前すら知らなかった・・・。州の住民の多数が指定カースト者(関連情報こちら)、常に乾季には水の心配をしなければならない等々問題もあるが、森林資源・鉱物資源に恵まれ、ライプールのダイヤ鉱脈、バスタール(Bastar)の金脈といった経済的な爆発力の潜在性も持っている。
 ・・・因みに、展示は結構貧相で、スズで出来た326(ミツル:音楽ユニット19のメンバーでイラストレーター。ボーカルは岡平健治、岩瀬敬吾の2人。2002年3月解散)のイラストに似た感じの置物が目を引いたくらい。



ジャールカンド(Jharkhand)州
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e0074199_242726.jpg この州もまた新しい。2000年11月15日にビハール州から分離した。上述のチャッティースガル州と同様、部族民(=指定カースト者)が多く、治安は少々不安定だが、インド全土の約3~4割を閉めるとも言う鉱物資源の宝庫で、鉄・マグネシウム・グラファイト・アルミ・銅・ウラン等々挙げたらキリが無いくらいだ。
 館内の様子よりも、外で民族舞踊・音楽を終えてすっかりサービス精神の抜けてしまった面々の方が気になった。



マハラーシュトゥラ(Maharashtra)州
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e0074199_2551996.jpg この州の名前は知らなくても、州都ムンバイは殆どの人が知っている筈。州の大きさはインドで3番目、人口は2番目。ムンバイのイメージがあまりに強いが、意外にも州内総人口の70%は農業従事者。また、紀元前に遡る史跡も数多くあり、アジャンタエローラはユネスコ世界遺産に指定されている。
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 館内には、これらの史跡を回るツアー「デカン・オデッセイ」(関連情報こちら)のPRコーナーがあり、その隣には何故か日頃の通勤列車の混雑ぶりもPR。
e0074199_3475032.jpg 館の脇にあった、物産品コーナーには、何故か熊本城の置物・・・これは一体!?



ケーララ(Kerala)州
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e0074199_3505462.jpg インド南西沿岸部に位置する州で、州都は、長くて覚えにくいがティルヴァナンタプラム(英名はトリヴァンドゥラム)。紀元前6世紀頃から沿岸部は昔から香辛料・象牙などの貿易拠点として機能していたと言われている。中国商人、アラブ商人の交易権争いや、欧州列国の植民戦争を経て、ヒンドゥー・ユダヤ・イスラム・キリストの各宗教、中国・イギリス・ポルトガル・オランダの各国の文化がミックスされたこの州は、世界初の普通選挙による共産党政権(1957年)により、中間層の伸長や高い識字率(2001年時点で90.86%はインド全州で第1位)の達成に繋がっている。

e0074199_353074.jpg 館内の展示で、一際目を引く3人組が。多分地元の神様アイヤッパンではないかと思うのだが、外見はちょっと違う。アイヤッパンは、ケーララ州のローカル神様で、ヴィシュヌ神とシヴァ神の間に生まれたという神話が『マハーバーラタ』の中に収められている・・・これが結構ムチャクチャらしく、ヴィシュヌが敵を誘惑するために女性に化けたが、それを見たシヴァ神がムラムラきて、2人(2神)の間に子供が生まれた、というもの。ただの女装ではなく、ホントに女性になったってことね。高橋留美子のマンガに出てきた、性別が変わる主人公(名前忘れた・・)みたいだな。



マニプール(Manipur)州
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 インド最東部に位置する州で、州都はインパール(Impar)。第2次世界大戦を少し知っている人なら、ピンと来る人もいると思う・・・そう、あの「インパール作戦」のインパールだ(当時、日本領ビルマの防衛を目的として東インドの英国駐留軍基地インパールを攻略するこの作戦は、戦死者・餓死者3万人余りを出す大失敗に終わった)。インド独立後、1972年に正式にインドの州になったが、近隣(特にナガランド州のナガ族)との小競り合いが絶えず、今も外国人は通常ビザの他に別途許可が必要だ。



メガラヤ(Meghalaya)州
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e0074199_6284530.jpg インド東部、アッサム州の南に位置する州で、南側はバングラデシュとの国境。州都は、シロン。1972年1月26日、アッサム州から分離した。インドが英国領だった時代には、アッサム州の州都はシロンにあり、当時の繁栄ぶりは「東洋のスコットランド」と言われるほどだった。



トリプラ(Tripra)州
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e0074199_6405593.jpg インド東部に位置し、東をミゾラム州(後述)、南西をバングラデシュに接する。州都はアガルタラ。館内の観光PRの展示を見たが、顔が東アジア人っぽくて親しみ易い感じ。



ミゾラム(Mizoram)州
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e0074199_6422723.jpg これまたインド東部の州で、南をバングラデシュ、東をミャンマーに接している。州都はアイザウル。人口の95%はキリスト教と、宗教においては英国の影響をモロに受けている。反面、部族解放運動も活発で、ミゾ族とインド中央政府との小競り合いが過去頻発した時期もあった。現在は大きな暴動は無いものの、外国人は通常ビザの他に別途許可が必要。




来年もやる気マンマン
e0074199_6564958.jpg 今日も結構歩いたなぁと、ふと出口のゲートに目をやると、早くも来年の日程と「来年も来てね」のメッセージ。来て欲しいなら、もうちょっと洗練された内容にすれば?と呟いたのは僕だけだろうか・・・。ただ、そんな文句をボヤきながらも、来年も行っちゃうだろぉな・・・。
by bharat | 2005-11-24 10:30 | デリー市内あれこれ