2007年 03月 03日 ( 1 )
インド周辺 第15回旅行は、ネパールの首都カトマンズ(カトマンドゥ)
e0074199_18565686.jpg ネパールの東部、国内唯一と言っていい広範な平地(といっても盆地だが)を蓄えるのが、首都カトマンズだ。
 標高は1,300m、人口は100万人以上。


王宮都市
 カトマンズは、都市の名でもあり、その一帯に広がる大きな盆地の名でもある。
 現在、カトマンズ盆地全部を対象として、ユネスコ世界文化遺産に指定されている(2003年危機遺産に指定)。
 ネパールの歴史のくだりでも書いたが、古代~中世において、ネパールを治めるとはつまり実質的にこのカトマンズ盆地を支配下に置くということだった。
 代々の支配者がこの地を統治し、15世紀中頃にマッラ王朝が3つに分裂すると各々の首都カトマンズ(市としての)、パタン、バクタプルは競い合って立派な王都を形成し、それが現在でも見事に残存している。

 市街地周辺の遺跡については、別途第99回旅行記「カトマンス周辺ほか」にまわすとして、ここでは、巨大な王宮跡について記すことにする。

ダルバール広場(Durbar Square)
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 これが全貌(現地で入手したパンフレットの地図)。
 大小入れて見所が43もある。
 小さなものを端折っても、20弱は観るべきところがあり、かなり見応えのある観光スポットになっている。

 以下、観た順番に・・・。

①バサンタプル・ダルバール(Basantapur Durbar、地図上の43)
e0074199_5301833.jpg ガンガ通り(Ganga Path)から入っていくとまず右手に見えてくるのがこの建物。
 1770年に、ネパールの王Prithvi Narayanが建てた建物は、外見は4つの屋根だが中は9階建て。
e0074199_5362937.jpg その目の前にある広場Basantapur Dabaliでは、骨董品のノミ市が開催されていた。
e0074199_5394154.jpg 周囲の店もいくつか骨董品を扱っていて、なかにはこんな御面屋さんも。

②ガッディ・バイタク(Gaddi Baithak、26)
e0074199_1965897.jpg 他の寺院群から明らかに浮いた存在のこの建物は1908年に建てられた。
 イギリス植民地時代に、年に1回の山車祭の際に、イギリス人たちはこの洋風建築からその喧騒を眺めていたのだという。

③クマリ館(Kumari-ghar、25)
e0074199_19132891.jpg 1757年、ジャヤ・プラカシュ・マッラ王によって建てられたこの館には、ネパールの生き神クマリが住んでいる。
 クマリは、ネパールの神タレジュ(Taleju)の化身とされ、少女の中から選ばれる。
 少女は生き神として崇められ、国王も彼女の前では跪くという。
e0074199_1913543.jpg クマリの少女は、初潮を迎えると通常の人間に戻り、また新たな少女がクマリとなる。
 館の門をくぐると、中庭からクマリの部屋が見え、呼ぶと顔を出してくれることがあるという。

④トリロキャ・モハン・ナラヤン(Trilokya Mohan Narayan、24)
e0074199_662414.jpg 1690年に建てられたこの建物は、ヴィシュヌ神を祀っている。

⑤カスタマンダプ(Kasthamandap、18)
e0074199_6141712.jpg 12世紀に建てられたこの巨大な建物は、1本の木から作られたという。
e0074199_6162867.jpg ガラーンとした内部の一角には、シヴァ神が祀られている。

⑥アショク・ヴィナヤク(Ashok Vinayak、16)
e0074199_6215922.jpg カスタマンダプの前にある、小さな祠。
 地元民には、マル・ガネーシュ(Maru Ganesh)の名で通っているこの祠には、ガネーシュ神が祀られている。

⑦サンテネシュワル寺院(Santeneshwar Temple、地図の左端)
e0074199_6295355.jpge0074199_6305558.jpg 広場の端にあるこの小さな寺院には、シヴァ神(シヴァリンガ=シヴァの男根)が祀られている。

⑧マジュ・デガ(Maju Dega、13)
e0074199_6342862.jpg 17世紀後半に建てられたこの建物は、そんなに大きくないが、9段のステップの上に建っているので、存在感がある。

⑨シヴァ・パールバティ寺院(Shiva Parbati Temple、11)
e0074199_6384176.jpg 寺院というより、普通の家かホテルの様なそっけない建物。
e0074199_14494563.jpg 開放された窓からは・・・!!
 シヴァとパールバティ夫婦が下界を眺めている。
 なんというシュールな造り・・・。

⑩スウィート・バイラヴ(Sweet Bhairav、28)
e0074199_15173863.jpg 囲いがあって良く見えないが、シヴァの巨大な像が安置されている。
 年に1回(9月~10月)の祭りの際に、御開帳される。

⑪宮殿・モハンチョウク・ハヌマーン像(Royal Palace・Mohan Chowk・Hanuman Statue、30)
e0074199_1521537.jpg この広場の中心部に当たるのが、この宮殿。
 バサンタプル・ダルバールと内部で繋がっており、大きな複合建築物を形成している。
e0074199_15254792.jpg これに繋がるモハン・チョウクの出入口は立派な造り。
e0074199_15265654.jpg この建物群の前に立っているのがコレ。
 色んなものを被っていてよく分からないが、ハヌマーン像。
 ヒンドゥー神話「ラーマーヤナ」に登場する猿神だ(ラーマーヤナについてはコチラ参照)。

 この1672年にPratap Malla王によって建てられたハヌマーン像が、そのままこの王宮跡の名称である「Hahuman Dhoka Durbar Square」になっている。

⑫タレジュ寺院(Taleju Temple、38)
e0074199_15364877.jpge0074199_1537125.jpg ネパールの神の名前を拝するこの寺院は、高さ36.6mの荘厳な造り。
 1564年に、Mahendra Malla王によって建てられた。
 毎年10月に開催される祭りでは、この寺院で神に対する生贄として、羊の頭部を108つ供える。

⑬カル・バイラヴとその周辺(Kal Bhairav、33)
e0074199_1542233.jpg このド派手な石像(というか壁画?)は、シヴァ神を彫ったもの。
 昔、広場の北のはずれにあったものを、Pratap Malla王が現在の位置に移した。
 たくさんの参拝者がやってきては、祈りを捧げる。
 この石像の右奥にある、8角形の屋根をした寺院はチヤシン・デガ(Chyasin Dega、7)で、クリシュナ神を祀っている。
 Pratap Malla王が亡くなった2人の王妃を偲んで1649年に建てたものだ。
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 石像の左側にあるのは、ジャガンナート寺院(Jagannath Temple、31)で、1563年にMahendra Malla王によって建てられた。
 しかし、インドのプリー(Puri)にある本家本元のジャガンナート寺院とは随分違った雰囲気だ。

⑭コチリンゲシュワル・マハデヴ寺院(Kotilingeshwor Mahadev Temple、5)
e0074199_15562871.jpg 突然石造りの、違和感タップリのこの寺院は、シヴァ神を祀っている。
e0074199_15571798.jpg 中には、笑っちゃいけないけど笑ってしまうデザインの黄金のシヴァリンガ(シヴァ神の男根)。
 男根に衣装を着せて、顔を付けるこのセンスって・・・恐るべし。

⑮マヘンドレシュワル寺院(Mahendreswor Temple、1)
e0074199_1605287.jpg その名が示すとおり、Mahendra Malla王が1562年に建てたもの。
 淡い色使いが鮮やかな印象を与えるこの寺院には、シヴァ神が祀られており、シヴァの乗物の牛ナンディも見られる。

⑯タラニ・デヴィ寺院(Tarani Devi Temple、39)
e0074199_17331658.jpg (記憶がちょと曖昧だが)広場のはずれにある寺院。
e0074199_17332935.jpg これといった特徴は無いが、壁に書かれた落書き(?)が面白かったので。


意外な一面・・・
e0074199_17372022.jpg ヒマラヤを頂く土地からはあまり想像出来ないが、カトマンズの水道事情は良くなく、このように街中の井戸・水道に列を作る光景が珍しくない。
 上水道設備の整備が遅れているのだろうか・・・?



オススメ度(100%個人主観)

    ★★★★☆ ・・・ インドと全く違う雰囲気のヒンドゥー寺院

所要観光時間

    2.5~3時間
by bharat | 2007-03-03 10:30 | インド周辺国ぶらり旅